名古屋の弁護士のブログ

守秘義務に反しないよう、受任事件とは関係ないことについて雑記するブログです。

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

名誉毀損の時効(民事、刑事)-ネット上の誹謗中傷対策

名誉毀損の時効について解説します。 名誉毀損は民事上は民法の不法行為、刑事上は名誉毀損罪の問題になりますので、民事上、刑事上の時効がそれぞれ問題となります。 民事上の時効は損害及び加害者を知った時から3年 名誉を毀損された者は、名誉を毀損した…

肖像権を侵害する記事に対する削除請求-ネット上の誹謗中傷対策

肖像権は自己の容貌をみだりに撮影されたり、写真等を公表されない権利 肖像権を定めた法律はありませんが、判例は「人は、自己の容ぼう等を撮影された写真をみだりに公表されない人格的利益も有すると解するのが相当であり、人の容ぼう等の撮影が違法と評価…

死者に対する名誉毀損記事の削除請求ーネット上の誹謗中傷対策

死者自身の権利侵害を根拠に削除請求を認めるのは困難 名誉毀損表現に対する削除請求は名誉をされた者の人格権に基づき行われます。この点について、死者は権利主体にはならないので、死者の人格権侵害を根拠とする削除請求は現行法上認めることは困難です。…

「When 完璧なタイミングを科学する」(ダニエル・ピンク)-読書

「When to」 直訳すると「いつ~すべきか?」ですが、これに対する日本人の回答は9割がた 「今でしょ!」になると思いますが、この「いつすべきか?」というテーマについて科学的に考察しているのが、本書「When 完璧なタイミングを科学する」です。…

ネット上の名誉毀損に対する刑事罰ーネット上の誹謗中傷対策

ネット上の誹謗中傷は民事上の問題だけでなく、刑事処罰の対象となる場合があります。 主に問題になる罪名としては、名誉毀損罪、侮辱罪、偽計業務妨害罪、信用毀損罪などがあります。 侮辱罪は刑罰が拘留又は科料と軽犯罪法と同等の軽さです。 また、事業者…

削除請求の方法と種類ーネット上の誹謗中傷対策

ネット上の誹謗中傷に対する削除請求の方法は大きく分類すると①WEBフォームからの削除請求、②文書での削除請求、③仮処分による削除請求の3つの方法があります。 WEBフォームからの削除請求 多くのサイトでは管理者へ連絡ができるようWEBフォーム(…